Her Campus Logo Her Campus Logo
Wellness

子宮頸癌「最もリスクが高いのは20代〜30代」知っていましたか?

This article is written by a student writer from the Her Campus at ICU (Japan) chapter.

みなさんは

「癌はもっと歳を取ってからの話だ」

こう思っていませんか?

しかし、世の中には若い人の方がかかるリスクの高い癌が存在します。その一つが子宮頸癌です。

子宮頸癌とは何か、これにかかるリスクを大幅に下げるHPVワクチンとは何か、自分自身の健康に関わる話なのでぜひ読んでみてください。

子宮頸癌とは?

子宮頸癌は子宮頸部(子宮と膣の間にある部分)で発生します。これにはHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染が主な原因として挙げられており、これは性行為によって人から人へと感染するウイルスです。性行為を行った人のほとんどがこれに一度は感染していると言われています。HPV に感染しても90%の場合免疫によってウイルスは自然に消滅しますが、残りの10%の人の中ではウイルスが消滅せず長期的に滞在し、これが多くの場合子宮頸癌を引き起こします。

現在日本では20代〜30代における子宮頸癌が増加しています。毎年約1万人が子宮頸癌と診断され、そのうち約3千人がこれによって死亡していると日本産科婦人学会は発表しています。子宮頸癌になる確率は決して低くなく、誰しもがかかるリスクのある病です。しかし、心配しすぎることはありません。子宮頸部は子宮の入り口であるため検査がしやすく、子宮頸癌は早期発見されれば治療可能な癌なのです。しかし、発見が遅くなれば命に関わる重度の病と化してしまいます。このため、日本医師会が勧めるように、2年に1度子宮頸癌の検診にしっかりと行くことが大切です。

HPVワクチンとは?

HPVに感染するのを防ぐ役割をするのがHPVワクチンであり、結果的に子宮頸癌の予防になります。ワクチンの効果はWHOによって証明されており、約60〜70%子宮頸癌にかかるリスクを抑えられるそうです。ワクチンの効果を最大限に発揮するためには、性行為を全く行っていない段階での摂取が必要であり、このため10代前半での摂取が推奨されています。

オーストラリアはHPVワクチンの摂取に最も積極的な国の一つで、このような国ではすでにワクチンの効果が出始めています。このまま摂取を続けていけば、10年後オーストラリア内で子宮頸癌は稀な病になると、2018年に出版された論文にて発表されました(ここにその文献情報あればもっといいかも/なくても可)。子宮頸癌は現在主要な公衆衛生問題の一つでもあるので、これが事実だとすれば素晴らしいことです。

日本でもHPVワクチンは摂取可能であり、特に12歳〜16歳の女性は公費負担で摂取を受ける事ができます。しかし、日本においての摂取率は現在0.3%以下であり、ほとんどの人が摂取を行なっていません。なぜ日本においてのHPVワクチン摂取率は低いのでしょうか。

なぜ日本でのHPVワクチン摂取率は低いのか?

日本でHPVワクチンの販売が開始されたのは2009年10月で、2003年の4月からは国に認められ定期接種となりました。

しかし、副作用を訴える事例が何件かあったことにより2ヶ月後に政府はHPVワクチンの推奨をやめています。当時、人々は副作用を恐れてHPVワクチンを摂取しなくなったことから摂取率が急激に下がりました。現在でも副作用の有無についてはっきりとした見解が出ておらず、摂取率は低迷したままです。副作用については政府が明確にわかっていないと発表していることからここでは深く取り上げません。

 

2001年生まれの私は、2013年に副作用が騒がれていた時、ちょうど摂取を受けるような年頃でした。しかし、副作用があるかもしれないからと接種を受ける事ができずにここまできてしまいました。日本で育ってきた同年代の方は私と同じ状態、接種していない可能性が高いと思います。ワクチン摂取していてもしていなくても子宮頸癌の検診には行くべきですが、特に摂取を受けてこなかった私たちが検診を受ける事は非常に重要なのです。

しかし、10代前半にHPVワクチン摂取できなかった私たちには、摂取するという選択肢がないわけではありません。ワクチンの効果は10代前半に打った人たちよりは下がりますが、全くないわけではなく、子宮頸癌になるリスクを抑えてくれます。ワクチン摂取に興味がある人に向けて、最後にHPVワクチンについてさらに詳しく書かれている日本政府のウェブサイトをここに提示しておきます。

Yuno Yamamoto

ICU (Japan) '24

Currently studying at ICU. Enjoys reading, watching films/TV series on NETFLIX, listening to music, and drawing. Also enjoys going to art museums and collecting picture frames.
Articles anonymously written by HCICU Contributors.